標準引越運送約款とは

「引越しの見積りは無料」の所でお話頂いた、標準引越運送約款
とは一体なんですか?

約款(やっかん)には、契約に関する細かな内容が記載されており、
業者は見積りの時にこれを提示する義務があります。

契約をしてから確認するのでは遅いので注意が必要ですよ。

なぜなら約款には、一般的に使用されている「標準引越運送約款」
の他に「標準貨物自動車運送約款」や、独自の約款を持っている
業者があり、それぞれで記載内容が異なります。

トラブルになった時に、どのような解決方法を取るのかも記載さ
れていますので、目を通しておいた方が良いでしょう。

難しい言葉で書いてある場合もありますので、解らないことがあ
れば営業担当者にきちんと説明して貰いましょう。

ここでは標準引越運送約款を例示しておきます。


■標準引越運送約款

標準引越運送約款(全文)

[平成2年11月22日運輸省告示第577号]
(最終改正 平成15年3月3日国土交通省告示第170号)


第1章 総則

(適用範囲)
第1条 この約款は、一般貨物自動車運送事業により行う運送のう
ち車両を貸し切ってする引越運送及びこれに附帯する荷造り、不
用品の処理等のサービスに適用されます。ただし、事務所等の移
転であって、この約款によらない旨をあらかじめ告知した場合に
は、適用されません。

2 この約款に定めのない事項については、法令又は一般の慣習に
よります。

3 当店は、前2項の規定にかかわらず、法令に反しない範囲で、
特約の申込みに応じることがあります。

(受付日時)
第2条 当店は、受付日時を定め、店頭に掲示します。

2 前項の受付日時を変更する場合は、あらかじめ営業所その他の
事業所の店頭に掲示します。

第2章 見積り

(見積り)
第3条 当店は、引越運送及びこれに附帯するサービスに要する運
賃及び料金(以下「運賃等」という。)について、試算(以下「見積
り」という。)を行います。

2 見積りを行ったときは、次の事項を記載した見積書を申込者に
発行します。

1 申込者の氏名又は名称、住所及び電話番号
2 荷受人の氏名又は名称、住所及び電話番号
3 荷物の受取日時及び引渡日
4 発送地及び到達地の地名、地番及び連絡先電話番号
5 運賃等の合計額、内訳及び支払方法
6 解約手数料の額
7 当店の名称、事業許可番号、住所、電話番号、見積り担当者の
氏名及び問い合わせ窓口電話番号
8 荷送人及び荷受人並びに当店が行う作業内容
9 その他見積りに関し必要な事項

3 前項第5号の記載については、第3号及び第4号の事 項並び
に積込み又は取卸し作業等に応じて運賃等の内容ごとに区分して
わかりやすく記載します。

4 見積料は請求しません。ただし、発送地又は到着地において下
見を行った場合に限り、下見に要した費用を請求することがあり
ます。この場合には、見積りを行う前にその金額を申込者に通知
し、了解を得ることとします。

5 当店は、見積りの際に内金、手付金等(前項ただし書の規定に
よる下見に要した費用を除く。)を請求しません。

6 当店は、見積り時に申込者に対して、この約款を提示します。

7 当店は、見積書に記載した荷物の受取日の2日前までに、申込
者に対して、見積書の記載内容の変更の有無等について確認を行
います。

第3章 運送の引受け

(引受拒絶)
第4条 当店は、次の各号の1に該当する場合には、引越運送の
引受けを拒絶することがあります。

1 運送の申込みがこの約款によらないものであるとき 。
2 運送に適する設備がないとき。
3 運送に関し申込者から特別の負担を求められたとき 。
4 運送が法令の規定又は公の秩序若しくは善良の風俗に反するも
のであるとき。
5 天災その他やむを得ない事由があるとき。
注・色帯の部分が今回改正された箇所です。

2 荷物が次に掲げるものであるときは、当該荷物に限り引越運送
の引受けを拒絶することがあります。

1 現金、有価証券、宝石貴金属、預金通帳、キャッシュカード、
印鑑等荷送人において携帯することのできる貴重品
2 火薬類その他の危険品、不潔な物品等他の荷物に損 害を及ぼ
す恐れのあるもの
3 動植物、ピアノ、美術品、骨董品等運送に当たって特殊な管理
を要するため、他の荷物と同時に運送することに適さないもの
4 申込者が第8条第1項の規定によるその種類及び性質の申告を
せず、又は同条第2項の規定による点検の同意を与えないもの

(連絡運輸又は利用運送)
第5条 当店は、荷送人の利益を害しない限り、引き受けた荷物の
運送を他の運送機関と連絡して、又は他の貨物自動車運送事業者
の行う運送若しくは他の運送機関を利用して運送することがあり
ます。

第4章 荷物の受取

(荷物の受取を行う日時)
第6条 当店は、見積書に記載した受取日時に荷物を受け取ります。

(荷造り)
第7条 荷送人は、荷物の性質、重量、容積、運送距離等に応じて、
運送に適するように荷造りをしなければなりません。

2 当店は、荷物の荷造りが運送に適さないときは、荷送人に対し
必要な荷造りを要求し、又は荷送人の負担により必要な荷造りを
行います。

3 前2 項の規定にかかわらず、当店は荷送人からの申込みに応
じて、荷送人の負担により必要な荷造りを行います。

(荷物の種類及び性質の確認)
第8条当店は、荷物を受け取る時に、第4条第2項各号に掲げる
荷物、貴重品(第4条第2項第1号及び第3号に掲げるものを除く)、
壊れやすいもの(パソコン等の電子機器を含む。第24条第2項にお
いて同じ。)、変質若しくは腐敗しやすいもの等運送上特段の注意
を要するものの有無並びにその種類及び性質を申告することを荷
送人に求めます。

2 当店は、前項の場合において、その種類及び性質につき荷送人
が告げたことに疑いがあるときは、荷送人の同意を得て、その立
会いの上で、これを点検することができます。

3 当店は、前項の規定により点検した場合において、荷物の種類
及び性質が荷送人の申告したところと異ならないときは、このた
めに生じた損害を賠償します。

4 第2項の規定により点検した場合において、荷物の種類及び性
質が荷送人の申告と異なるときは、点検に要した費用は荷送人の
負担とします。

第5章 荷物の引渡し

(荷物の引渡しを行う日)
第9条 当店は、見積書に記載した引渡日に荷物を引き渡します。
また、荷物受取時に、引渡日時を荷送人又は荷受人に対して通知
します。

(荷受人が不在の場合の措置)
第10条 荷受人が見積書に記載した引渡日に引渡先に不在のおそ
れのある場合には、あらかじめ荷送人に対し、荷 受人に代わって
荷物を受け取る者(以下「代理受取人 」という。)の氏名及び連絡
先の申告を求めます。

2 荷受人が見積書に記載した引渡日に不在であった場合には、当
該代理受取人に対する荷物の引渡しをもって荷受人に対する引渡
しとみなします。

(引渡しができない場合の措置)
第11条当店は、荷受人又は代理受取人(以下「荷受人等」という。)
を確知することができないとき、又は荷受人等が荷物の受取を怠
り若しくは拒んだとき、若しくはその他の理由によりこれを受け
取ることができないときは、遅滞なく荷送人に対し、相当の期間
を定め荷物の 処分につき指図を求めます。

2 前項に規定する指図の請求及びその指図に従って行った処分に
要した費用は荷送人の負担とします。

(引渡しができない荷物の処分)
第12条 当店は、相当の期間内に前条第1項に規定する指図がな
いときは、荷物を倉庫営業者に寄託し又は供託し若しくは競売す
ることがあります。

2 前項の規定による処分を行ったときは、遅滞なくその旨を荷送
人又は荷受人に対して通知します。

3 第1項の規定による処分に要した費用は、荷送人の負担としま
す。

4 当店は、第1項の規定により競売したときは、その代価の全部
又は一部を運賃等並びに指図の請求及び競売に要した費用に充当
し、不足があるときは、荷送人にその支払を請求し、余剰がある
ときは、これを荷送人に交付し、又は供託します。

第6章 指図

(指 図)
第13条 荷送人は、当店に対し、荷物の運送の中止、返送、転送
その他の処分につき指図をすることができます。

2 前項に規定する荷送人の権利は、荷受人に荷物を引き渡したと
きに消滅します。

(指図に応じない場合)
第14条 当店は、運送上の支障が生ずるおそれがあると認めると
きには、前条第1項の規定による荷送人の指図に応じないことが
あります。

2 当店は、前項の規定により指図に応じないときは、遅滞なくそ
の旨を荷送人に通知します。

第7章 事故

(事故の際の措置)
第15条 当店は、荷物の全部の滅失を発見したときは、遅滞なく
その旨を荷送人に通知します。

2 当店は、荷物の相当部分の滅失又は全部若しくは相当部分のき
損を発見したとき、又は荷物の引渡しが見積書に記載した引渡日
より遅延すると判断したときは、遅滞なく荷送人に対し、相当の
期間を定め荷物の処分につき指図を求めます。

3 当店は、前項の場合において、指図を待ついとまがないとき、
又は当店の定めた期間内に指図がないときは、荷送人の利益のた
めに、当店の裁量によって運送の中止又は運送経路若しくは運送
方法の変更その他の適切な処分をします。

4 当店は、前項の規定による処分をしたときは、遅滞なくその旨
を荷送人に通知します。

5 第2項の規定にかかわらず、当店は運送上の支障が生ずると認
める場合には、荷送人の指図に応じないことがあります。

6 当店は、前項の規定により指図に応じないときは、遅滞なくそ
の旨を荷送人に通知します。

7 当店は、荷物の一部の滅失又はき損を発見したときは、荷送人
の指図を求めずに運送を続行した上で、遅滞なくその旨を荷送人
に通知します。

(危険品等の処分)
第16条 当店は、荷物が危険品等他の荷物に損害を及ぼすおそれ
のあるものであることを運送の途上で知ったときは、荷物の取卸
しその他運送上の損害を防止するための処分をします。

2 前項に規定する処分に要した費用は、荷送人の負担とします。

3 当店は、第1項の規定による処分をしたときは、遅滞なくその
旨を荷送人に通知します。

(事故証明書の発行)
第17条 当店は、荷物の滅失、き損又は遅延に関し、証明の請求
があったときは、荷物を引き渡した日(滅失のときは見積書に記載
した引渡日)から1年以内に限り、事故証明書を発行します。

第8章 運賃等

(運賃及び料金)
第18条 運賃及び料金並びにその適用方法は、当店が別に定める
運賃料金表によります 。

2 運賃及び料金並びにその適用方法は 、営業所その他の事業所
の店頭に掲示します。

3 当店は、申し込みを受けた運送に附帯するサービスを行ったと
きは、これに係る料金を収受します。

(運賃等の収受)
第19条 当店は、荷物を受け取るときに見積書に記載された支払
方法により、荷送人から運賃等を収受します。

2 当店は、次の事項を記載した請求書に基づき運賃等を請求しま
す。

1 運賃等の請求相手方の氏名又は名称、住所及び電話番号
2 発送地及び到達地の地名、地番及び連絡先電話番号
3 運賃等の合計額及びその内訳(運賃等の内容ごとに 区分して
わかりやすく記載します。)
4 当店の名称、住所、電話番号及び問い合わせ窓口電話番号
5 その他運賃等の収受に関し必要な事項

3 前項各号について、当店は見積書に記載した内容に準拠して記
載します。ただし、見積りを行った後に当該内容に変更が生じた
場合は、当該変更に応じて所要の修正を行います。

4 前項ただし書の場合において、変更が生じた結果、実際に要す
る運賃等の合計額が見積書に記載した運賃等の合計額と異なるこ
ととなった場合の修正については、次の各号に基づき行います。

1 実際に要する運賃等の合計額が見積書に記載した運賃等(以下
「見積運賃等」という。)の合計額より少ない場合実際に要する
運賃等の合計額及びその内容に修正します。
2 実際に要する運賃等の合計額が見積運賃等の合計額を超える
場合荷送人の責任による事由により見積運賃等の算出の基礎に
変化が生じたときに限り、実際に要する運賃等の合計額及びそ
の内容に修正します。

5 当店は、第1 項の規定にかかわらず、荷物を引き渡した後に
荷送人等から運賃等を収受することを認めることがあります。
この場合においては、第2項から前項までの規定を準用します。

(事故等と運賃、料金)
第20条 当店は、第13条第1項の規定により処分をしたとき
は、その処分に要する運賃、料金その他の費用を収受し、並びに
当店が既に行った運送及びこれに附帯するサービスに要した運賃
等を収受します。

2 当店は、第15条第2項及び第3項の規定により処分をしたと
きは、事故等が荷送人の責任による事由又は荷物の性質若しくは
欠陥により生じた場合に限り、その処分に要する運賃、料金その
他の費用を収受します。

3 当店は、荷物の一部の滅失若しくはき損又は遅延が生じた場合
において申込みに係る運送を続行した場合は、運賃等の全額を収
受します。

4当店は、第15条第1項に規定する荷物の全部の滅失又は同条
第2項に規定する荷物の相当部分の滅失又は全部若しくは相当部
分のき損が生じた場合は、当該事故が荷送人の責任による事由又
は荷物の性質若しくは欠陥により生じた場合に限り、当店が既に
行った運送及びこれに附帯するサービスに要した運賃等を収受し
ます。

5 第1項、第2項及び第4項の場合において、当店が既にその荷
物について運賃等の全部又は一部を収受している場合には、第1
項、第2項又は第4項の規定により当店が収受することとしてい
る金額に充当し、余剰があるときは払い戻します。

(解約手数料又は延期手数料等)
第21条 当店が、解約手数料又は延期手数料を請求する場合は、
その解約又は受取日の延期の原因が荷送人の責任によるものであ
って、解約又は受取日の延期の指図が見積書に記載した受取日の
前日又は当日に行われたときに限ります。ただし、第3条第7項
の規定による確認を行わなかった場合には、解約手数料又は延期
手数料を請求しません。

2 前項の解約手数料又は延期手数料の額は、次の各号のとおりと
します。

1 見積書に記載した受取日の前日に解約又は受取日の延期の指図
をしたとき見積書に記載した運賃の10パーセント以内
2 見積書に記載した受取日の当日に解約又は受取日の延期の指図
をしたとき見積書に記載した運賃の20パーセント以内
3 解約の原因が荷送人の責任による場合には、解約手数料とは別
に、当店が既に実施し、又は着手した附帯サ ービスに要した費用
(見積書に明記したものに限る。)を収受します。
4 第1項ただし書の規定は、前項の費用の収受について準用しま
す。

第9章 責任

(責任と挙証等)
第22条 当店は、自己又は使用人その他運送のために使用した者
が、荷物の荷造り、受取、引渡し、保管又は運送に関し注意を怠
らなかったことを証明しない限り、荷物その他のものの滅失、き
損又は遅延につき損害賠償の責任を負い、速やかに賠償します。

(免責)
第23条 当店は、次の事由による荷物の滅失、き損又は遅延の損
害については、損害賠償の責任を負いません。

1 荷物の欠陥、自然の消耗

2 荷物の性質による発火、爆発、むれ、かび、腐敗、変色、さび
その他これに類似する事由

3 ストライキ若しくはサボタージュ、社会的騒擾その他の事変又
は強盗

4 不可抗力による火災

5 予見できない異常な交通障害

6 地震、津波、洪水、暴風雨、地すべり、山崩れその 他の天災

7 法令又は公権力の発動による運送の差止め、開封、没収、差押
え又は第三者への引渡し

8 荷送人又は荷受人等の故意又は過失

(引受制限荷物等に関する特則)
第24条 第4条第2項各号に掲げる荷物については、当店がその
旨を知って引き受けた場合に限り、当店は、当該荷物の滅失、き
損又は遅延について、損害賠償の責任を負います。

2 貴重品、壊れやすいもの、変質又は腐敗しやすいもの等運送上
の特段の注意を要する荷物(第4 条第2項各号に掲げるものを除
く。)については、荷送人が第8条第1項の規定によるその有無の
申告をせず、かつ、当店が過失なくしてその存在を知らなかった
場合は、当店は、運送上の特段の注意を払わなかったことにより
生じた当該荷物の滅失若しくはき損又は当該荷物により生じた他
の荷物の滅失、き損若しくは遅延について、損害賠償の責任を負
いません。

(責任の特別消滅事由)
第25条 荷物の一部の滅失又はき損についての当店の責任は、荷
物を引き渡した日から三月以内に通知を発しない限り消滅します。

2 前項の規定は、当店がその損害を知って荷物を引き渡した場合
には、適用しません。

(損害賠償の額)
第26条 当店は、荷物の滅失又はき損により直接生じた損害を賠
償します。

2 当店は、遅延により生じた損害については、次の各号の規定に
より賠償します。

1 見積書に記載した受取日時に荷物の受取をしなかったとき受取
遅延により直接生じた財産上の損害を運賃等の合計額の範囲内で
賠償します。
2 見積書に記載した引渡日に荷物の引渡しをしなかったとき引渡
遅延により直接生じた財産上の損害を運賃等の合計額の範囲内で
賠償します。
3 第1号及び第2号が同時に生じたとき受取遅延及び引渡遅延に
より直接生じた財産上の損害を運賃等の合計額の範囲内で賠償し
ます。

3 前項の規定にかかわらず、当店の故意又は重大な過失によって
荷物の受取又は引渡しの遅延が生じたときは、当店はそれにより
生じた損害を賠償します。

(時効)
第27条 荷物の滅失、き損又は遅延についての当店の責任は、
荷受人等が荷物を受け取った日から1年を経過したときは、時効
によって消滅します。

2 前項の期間は、荷物の全部が滅失した場合においては、見積書
に記載した引渡日からこれを起算します。

3 前二項の規定は、当店がその損害を知っていて荷受人等に告げ
なかった場合には、適用しません。

(連絡運輸又は利用運送の際の責任)
第28条 当店が他の運送機関と連絡して、又は他の貨物自動車運
送事業者の行う運送若しくは他の運送機関を利用して運送を行う
場合においても、運送上の責任は、この運送約款により当店が負
います。

(荷送人又は荷受人等の賠償責任)
第29条荷送人又は荷受人等は、自らの故意若しくは過失により、
又は荷物の性質若しくは欠陥により当店に与えた損害について、
損害賠償の責任を負わなければなりません。ただし、荷送人又は
荷受人等が過失なくしてその性質若しくは欠陥を知らなかったと
き、又は当店がこれを知っていたときは、この限りではありませ
ん。

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